◆ルート
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◆2019.4.30
今日は念願のトーフでのダイビング!
前日に予約していた「DIVER CITY」というダイビングショップに7時に集合!
僕は今日は深い所のダイブ1回、浅い所のダイブ1回で計2回潜る予定です。
グループは僕とポルトガル人夫婦の3人グループ。
欧米人にしては珍しく英語がほとんど話せないみたいで、説明もポルトガル語で受けてました。
僕だけあとで英語で受けるかんじ。
ちなみに今回のダイブは2人のガイドがいるが、どちらもアフリカ人!
それがこのあと悪夢を引き起こすことになろうとは、このときは露ほども思わなかった。
ダイブショップで機材の点検とウェットスーツなどのフィッティングをしたあと、軽くブリーフィングを受けて海へ出発!
今回もヴィランクーロと同じボートダイブなので、まずはボートで沖に行かなくてはならない。
しかし、ここトーフではまずはその船出が一つの試練なのだ。
砂浜に到着する。
砂浜にはボート打ち上がっていた。
ちなみにボートはヴィランクーロと同じ、ゴムボートにエンジンが付いたようなやつ。
こんなふうに陸に打ち上げちゃったら、ゴムが痛むのでは?なんて思うが、彼らアフリカ人はそんなことは気にならないらしい…。
ボートの近くでは少し大きめのバギーカートみたいなやつが動き回っている。
どうやらバギーを使って、ボートを無理やり海に押し出すらしい…。
まずはみんなでボートを支え、寝っ転がっていたボートがまっすぐになるように立たせる。
ボートを押すバギー車の全面には、金属でできたY字のフック棒のようなものが付いている。ちょうどカブトムシのような感じ。
その又になっている所にボートをセット!
これでボートを海に押し込むらしい。
バギーが動き出す…海までもう少しというところで「乗れ!!」と叫ぶガイドの声に合わせて一斉にボートに飛び乗る!!
なんとか全員乗った状態で海に旅立つことができた!!
その後は荒れ狂う波に揺られに揺られる…。
浜から沖に進んで行くと、浜に向かう波と真っ向からぶつかって乗り越えて行かなければならないのだが、それがひどいのなんの。
10秒に1回はボートが宙に浮く感じ。
最初は「うわーぉ!!」なんてはしゃいでいた僕らも、エントリーポイントにつく頃には3人ともグロッキーになっていた。
船の上は気持ちわるいから、早く潜りたい…。
ふと見るとアフリカ人ガイドの2人は余裕の顔。
やはり身体の作りが違うんだなあと実感する。
ちなみに今日は普通より、かなりコンディションが悪かったらしい。
そのため1回目に潜るコースも変更に。
まーしょうがない。
そこから機器をつけて潜るのだが、機器を装着する前に僕の機材が空気漏れしていることを発見する。
思えばこれがケチのつきはじめだった。
まあ自分のチェックもれのせいなんだけど。
機材を変えて再チェック&セットアップ!
ここでは何も問題がなかった。
そんなことをしているうちにもどんどん気持ち悪くなってくる…。
い、いかん。早く水に潜りたい…。
そうこうしているうちにカウントダウンが始まり海にダイブ!!
1人のガイドが先行して張ってくれたロープをたどって、1人ずつ海底に降りていく。
最初は僕が降りていくことになったのだが、これがなかなか怖い…。
じつはこうやって一人ずつ降りていくのは初めてなのだ。
思えばいつでも同じ目線・高さに誰かがいて、自分の浮き沈みのスピードを相対的に確認することができた。
それが今回はできない。
しかも今回の機材なのだが、今まで使っていた機材とタイプが違うのだ。
ちょっと解説しておくと、ダイビングをするときには空気の入ったライフジャケットみたいなものを装着している。
そしてそのライフジャケットの中の空気の量を調節することで、浮いたり沈んだりするのだ。
そしてその空気を調節するのが、左手に持つコントローラーのようなもの。
今回はそのコントローラーの形が今までと大きく違うのだ。
今まではスティック状になっていて、しっかり握れる様になっていたんだけどね。
今回のは平べったくて持ちにくい…。
それが正直、かなりのストレスになっていた。
空気抜くときとかってただボタンを押せばいいだけじゃなくて、手を上に掲げたりしないといけなくてちょっとコツがあるんだよね。
コントローラーが握りにくいと、それがすごくやりにくい。
これ空気抜けてるのかな?みたいな。
ちゃんと動作しているのかわからなくて、すごいこわい。
まあ、怖がっていても仕方がないので、ゆっくり海底に降りていく…が気付いてしまった。
なんだか息が吸いにくい。
機材を交換した時点で、レギュレーター(口につけるやつ)の口が細くて空気が入ってくる道が狭いことには気付いていたが、そのせいなのだろうか?
陸でチェックしたときは大丈夫だった。
たぶん緊張で呼吸が大きくなっているから気がついたのだろう。
しかしそれに気付いてしまうと、かえって焦って呼吸が大きくなる。
そうすると息を吸うごとに機材から「ブブー!ギュギュー!」みたいな音が鳴り始める。
こ、これは異常事態だ。
一応息は吸えているから大丈夫な気もするけど、正直今までにないくらい焦っているのが手に取るようにわかる。
この状態で1時間近く潜っているのはムリだと自分で分かっている。
一旦ボートに戻って落ち着こう。
ちゃんと機材チェックして心構えもして。
今日は2回もあるんだし、1回くらいパスしたってどうってことないや。
まだ死ぬには早い。
幸いまだ水深は5mも行っていなかった。
すぐに浮上しちゃっても大丈夫な深さだ。
近くにいたガイドに「なんかおかしいから上に行くよ」的な合図をしてとりあえず水面に浮上。
口で空気を肺いっぱいに吸えたとき、正直「あー助かった!」と思った。
しかし大変なのはその後だった。
ガイドが浮上してきた。
僕は「機材がおかしい。変な音が聞こえるし、呼吸しづらい」ってことを主張したはずなんだけど、ガイド、全然きいちゃあくれない。
おそらくこっちの言い分を理解してもいないんだろう。
ガイドの口から発せられた言葉は「お前なら潜れる!俺を信じろ!!」。
いやいや、そう言うことじゃないから!!
「ノー!ノー!ノー!ノー!!ボート!ボート!ボート!ボート!!」と叫ぶが、「俺も一緒に潜るから、俺を信じろ!!」だって!
全くこっちの言うことを聞く気は無し!
これモザンビーク島で犬に噛まれたときと同じだ。
あのときも、こっちは狂犬病で死ぬかもしれないと思っているのに、アフリカ人は「大丈夫大丈夫」しか言わず、病院の場所すら教えてくれようとしなかった。
ホント、こいつらのアフリカンポジティブは人を殺すよ!
そうこうしているうちにガイドの姿が海に消えた。
ん?と思っていると、いきなり身体を海に引きずり込まれる!
ガイドが引っ張っているんだ!!
てか俺、今まで喋ってたからレギュレーター(息吸うやつ)も付けてないんだけど!!
水の中でガイドと目があったの。
僕は顔の前で手を合わせて(彼らがこのポーズの意味を知っているとは思えないが)、首を横に振り続けた。
ガイドが僕のレギュレーターをつけようとするが、僕が動いているせいで上手くいかない…。
そうこうしているうちにやっとガイドが手を離してくれたので、なんとか浮上。
水上でガイドにガチギレして、やっとのことでボートに戻してもらうことができた。
ボートに上がったガイドは怒っていた。
「そんなにその機材がダメってんなら俺のやつを使えばいいだろ!?ほら!交換しろよ!!」みたいな。
なんで怒ってんだよこいつ…。
たぶん僕がおよげないことは、彼らの収入にも直に関わるから必死なんだろう。
ガイドの機材と僕の機材を呼吸し比べてみたけど、やっぱり僕のはおかしいと思った。
けどガイドはお構いなし。
まあなれてて、息が細ければ大丈夫なのかもしれないけどさ。
音とかは鳴ってるのにこいつら、怖くないのだろうか。
速攻機材交換して潜ったので、1ダイブ目も時間半分くらいは潜れました。
そして2回目!
2回目はエントリーポイントに移動する前に、グループ3人が船酔いで全員ゲロゲロ。
トップバッターは僕で、それがポルトガル人の奥さん、旦那さんに伝播。
全員で胃が空っぽになるまで吐いた。
旦那さんの方はもう最初から2回目のダイブは諦めムード。
僕と奥さんは意地で「やる!」と答える。
が、僕は機材を装着した直後に吐き気を催し、またゲロゲロ吐いてしまった。
ガイドもムリだと判断したのか、僕が吐いている間にカウントダウンが行われ、奥さんとガイド1人は僕がゲロを吐いた海に消えていった。
僕の吐き気が収まったあと、残ったもうひとりのガイドが「どうする?」って聞いてきたけど、流石にもう潜る気力は残ってなかった。
海に潜ったら気分がよくなる気もするけど、万が一喉に詰まったりしたら死ぬしな…。
ということでそれ以降はずっとボートで横になって寝ていた。
気付いたらダイブも終わって、浜まで到着しており、僕のトーフダイビングは1/2ダイブで終わってしまった。
昼はたまたまトーフに来ていたJICAの専門家の方にお会いし、一緒に食事。
これでJICA隊員だけでなく、「JICA専門家」もコンプ。
職員にもどこかで会いたいなあ!
夜はエチオピアの山の中で会ったJICA3人娘のうちの1人と再会。
彼女は任期が終わってもう日本に帰っており、今回は連休を利用した旅行でモザンビークに来たらしい。
ホントアフリカ好きだね…。
これで「元JICA」もコンプ!
ホント旅人には会わないくせにねー。
まあいろいろ濃い話が聞けるからいいけど。
なんかトーフは消化不良ですが、やっぱり時期が悪い!
クジラが見える頃にまた来ます!!
ということで、明日はモザンビークの首都、マプトへ移動します!
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