今日の旅情報
これまでのルート
日本→中国→ベトナム→ラオス→タイ→ミャンマー→日本→ウズベキスタン→キルギス→カザフスタン→日本→イラン→UAE→イスラエル・パレスチナ→ヨルダン→エジプト→スーダン→エチオピア→ジブチ→ソマリランド→エチオピアⅡ→ケニア→ウガンダ
20ヶ国目【ウガンダ共和国】
首都:カンパラ
為替:1ウガンダシリング=0.0301円
1960年代に宗主国だったイギリスから独立した国。
植民地時代は「女王の首飾り」と言われたほど、緑豊かで農業に適した肥沃な大地を持つ。
それにもかかわらず、独立後に度重なる政変やクーデター民族間抗争などが繰り広がられたため、経済発展が遅れ、一時は世界最貧国の一つなどとも言われた。
現在は政治も安定し、順調に経済成長している。
ケニアからウガンダへの国境を越える!
前日、ケニアのガル高に行ったあとナイロビからの夜行バスに乗った話はコチラ↓
2019.2.26
朝5時ころウガンダへの国境に到着。
ケニア入国時にゲットしていた東アフリカビザを使い無事ウガンダに入国することができた。
ちなみにここMalabaの国境は、国境にある管理局のような1つの建物の中に、ケニアのイミグレとウガンダのイミグレが並んで設置されている。
そのため今までのほとんどの国境のように、国境越えで歩かなくて済むし、イミグレ間の緩衝地帯のような場所も存在しない。
そう言えば以前、カンボジアのシェムリアップからベトナムのホーチミンまで旅したときもこんなイミグレだったな。
これだと「国境の町」の存在感がなくなってしまうので、あまり好きじゃないけど。
国境越えはすぐに完了。
再びバスはカンパラに向かって走り始める。
一面の畑。
何か穀物を作っているようだ。
写真撮影禁止?アフリカ最大の湖ビクトリア湖
こちらはビクトリア湖。
アフリカ最大の湖で、白ナイルの源流と言われている。
この写真を撮っていたら、後ろの席のウガンダ人に「ビクトリア湖やナイル周辺は写真に撮ると捕まるぞ」と言われる。
知らなかった…。
以後、この注意してくれたウガンダ人といろいろ話をするようになる。
彼は日本人の知り合いと一緒に孤児院的な施設を運営しているらしい。
孤児院ね…。
よく途上国で孤児院とかをつくる日本人や欧米人がいるらしいが、ほとんどのケースで現地人の管理担当者を立てなければいけないらしい。
そしてだいたいその現地人が悪者で、うまく資金を横領したり、孤児院を自分の王国みたいにしちゃうケースが結構あるんだそうだ。
この旅では、そのせいで孤児院設立を諦めた人に会った。
彼は「日本人が好き」だと言って、すげーフレンドリーに接してくれているが、なんとなく胡散臭い感じがしてしまう。
緑が美しいウガンダの国
お茶のプランテーションがある。
ウガンダではお茶やコーヒー、タバコやバナナを始めとした果物、野菜がたくさん取れる。
ザ・熱帯という感じ。
スーダンからエチオピア、ケニアと進むに連れ、どんどん緑の色が濃くなって行っている気がする。
中国系の工場もいくつかあった。
ここにまで中国の影響力は広がっているらしい。
カンパラが近くなってきた。
それに伴い、景色の中の家もどんどん増えていく。
もう時刻は10時ころをまわっているのに、一度も朝食休憩などは取っていない。
そろそろお腹が空いてきた。
腹ペコのなか、首都カンパラに到着
もうすぐカンパラという11時ころバスは停車した。
どうやらここはカンパラに入るためのチェックポイントらしい。
みんな荷物を持ってバスから出ていく。僕と先ほ
どのウガンダ人も彼らに倣う。
先ほどウガンダ人(名をブライアンと言う)曰く、ここでは荷物のチェックなどをするらしい。
もう時刻は11時。
荷物チェックはけっこう時間かかるというし、めちゃくちゃお腹空いた。
ブライアンの家が近くにあって、そこまで連れて行ってご飯をごちそうしてくれるという。
少し怪しいがご飯をいただくくらいなら大丈夫だろう。
一応「お金なんてないよ?」と言ってみると、「お金なんて払わなくていいよ」と言うし。
お言葉に甘えることにした。
現地人の家にお世話になるが…
チェックポイントからバスを置き去りにし、道で拾ったバイタクで移動する。
乗り合いタクシーなどを乗り継ぎ、カンパラ郊外にあるブライアンの家に到着した。
僕はブライアンの家着いたものだと思っていたのだが、実はここはブライアンの実家であるらしい。
ブライアンの母親や姉たちが歓迎してくれ、ご飯をごちそうになった。
チャパティのアフリカンスタイル。
野菜と一緒に巻いてある。
うまい。
どうやらチャパティは前菜だったらしく、
メインの昼飯がこれ。
スパゲッティ、アボカド、牛肉。
めちゃくちゃボリュームあるし、うまい。
昼食後にシャワーまで借りる。
その後家のまわりを少し散歩させてもらった。
これはジャックフルーツと呼ばれる果物。
上下の長さが50cmくらいはあろうかと言うほどでかい
こっちにはいっぱいなっている。
叩いたときの音で熟しているかわかるんだそう。
なんだかスイカみたい。
食用バナナの川を剥いている。
この後このバナナを潰して混ぜて、なにかにするとか言っていたけど、よくわからなかった。
近所の子供たち。
ブライアンは、今晩はここに泊まっていけという。
そして明日市内の観光に連れて行ってやると。
ただ個人的には、やはりここに泊まることは少し危ないように思えた。
どんなに親切にされても、現地人を完全に信用してはならない。
それにブライアンとは少し話が合わない。
何故か彼は人種差別的な発言が多い。
本当にこういうことを言う人はどこの立場から何を見て言っているんだろう。
現実が見えていないんだろうか。
泊めてくれるというオファーは丁重にお断りし(ここまでは本当に丁寧に断っていた)、予め自分が決めていたホテルに向かうことにする。
それをブライアンに言うと、すごくしつこく引き止めてくる。
ここらへんから彼の機嫌が悪くなり、少し口が悪くなっていく。
これによって僕も気付く。こいつはヤバイ。
大体、独りよがりな親切をしようとするやつは、自分のプランが崩れると機嫌が悪くなっていく。そして、独りよがりな親切をしようとするやつは最後に必ず見返りを要求してくる。
早くここを離れなくては。
ブライアンは自分の自宅近くのホテルを紹介してきた。
こっちのほうが絶対安くていいホテルだからと。
絶対ってなんだよって思ったが、彼の言うことが本当ならば確かに安かった。
僕が目をつけていたホテルは9ドル。彼の紹介のホテルは5ドル。
しかし立地が僕のホテルのほうが良いし、何よりこいつの監視下に置かれたくない。
なんとか強引な彼の誘いを断り、予め目をつけていたホテルに向かうことになった。
彼もついていってやると言うので、それはお願いすることにした。
まあ曲がりなりにもここまでお世話になったわけだし、そこまで無下にもできない。
しかし今思えばこれが失敗だった。
僕が目をつけていたホテルは「Catherine Hotel」というホテル。
中心街から2kmほど離れているものの、Bamboo通りという大通り1本で行けるためアクセスはかなりいいと踏んでここを選んだのだ。
途中まではタクシーで、最後は2kmほど歩くことになった。
歩きながらのブライアンの会話がうるさい。
自分の家族の不幸話(自分の婆さんはガンで~とか。誰々は入院してる~とか。)を話してくる。大体こういう話を好んでするやつはお金を要求しようとしてくるやつなのだ。
「俺が紹介したホテルならこんなに歩かなくて済むのに!」みたいな嫌味まで言ってくる。
あー連れてくるんじゃなかった。
Catherine Hotelに到着。
目当てだった、風呂トイレが共有のシングル(35,000シリング=1,000円くらい)は空いていなかったが、普通のシングル(50,000シリング=1,500円くらい)は空いていた。
そして普通のシングルを35,000シリングに負けてくれるという!
助かった!
チェックインしようとする僕に向かってブライアンが一言。
「帰る金がないからバス代をくれ。50,000シリング(1,500円くらい)だ。」
やっぱり来てしまった。
しかも帰るだけで50,000シリング?せいぜい5,000シリングとかだろ?10倍以上の値段だと思う。
冗談にも程がある。
「意味がわからん。高すぎるし。しかもお前金とかいらないって言ったじゃん。」
ブライアンは金くれ金くれを繰り返すだけ。
しばらくほっといたら帰るだろう。
ほっといてチェックインを済ませることにした。
チェックインして荷物を部屋に置いて外に出ようとすると、まだブライアンはレセプションの近くの待合室にいる。
まあほっといて外に散策に行くか-と思っていると、レセプションに呼び止められる。
どうやらこのホテルでは、チェックイン時にすべての貴重品をレセプションに確認してもらう必要があるという。
めんどくさいがルールなら仕方ない。
荷物を部屋から持ってきて確認してもらおうとするが、、、このときに良くないことを思いついてしまった。
「彼(ブライアン)まだそこにいるけど、俺はあいつに自分の貴重品を見られたくないんだ。そもそもあいつ客でもなんでもないよね?なんでここにいるんだ?あいつが出ていったら貴重品を見せるから、追い出してくれないか?」
理由はよくわからないが、なぜかこれがレセプションの逆鱗に触れてしまったらしい。
「お前本当にそんな事言うのか?ならお前はチェックインさせられない。チェックインはキャンセルだ!」
「え?なぜそういう話になるんだ?荷物は見せるって言っているだろう?」
「うるさい!荷物をまとめて速攻出て行け!」
今から考えると、レセプションに下手に指図したのが悪かったのか…それか、レセプションもブライアンが僕を連れてきたことを知ってるからなあ。連れてきてくれた人を無下にする僕に対して怒ったのか…よくわからないが、ここまで言われたら僕もこんなところに泊まる気は無くなってきた。
そもそもいきなり金を要求し始めたブライアンが悪いのに、なぜこいつはブライアンの味方をするのだ?
Catherine Hotelを出たものの行くあてなどない。
しかも体は疲れ果てていて、少しでも早く休みたい。
結局近くにあった少しお高め(50,000シリング=1,500円くらい)の宿に泊まることにした。
ちょっと高いが綺麗で広い部屋。
これでゴキブリが出なかったら最高なんだがな。
1cmにも満たないようなやつがちらほらいるんだよなあ。
まあ、もうそのくらいは慣れたからいいけど。
トラブルはついに警察沙汰に
夕食を近くのファーストフードで適当に調達し、部屋で休んでいると部屋がノックされた。
ドアを開けるとそこに立っていたのはえらく恰幅のいい男だった。
どうやら彼はこのホテルのマネージャーらしい。
少し話しがしたいと言うので、彼の事務室に行くことなった。
部屋に入る。
そこにはマネージャーとホテルスタッフ、それに2人の見知らぬ男と…そしてブライアンがいる。
2人の男はどうやら警察官だったらしい。
事情を聞くと、どうやらブライアンは僕に50ドル借りパクされたと言って警察に通報したらしい。
どうしてそんな真っ赤な嘘をつくのか…。
そもそもこの時点で警察官たちはブライアンの虚言を疑っているようだった。
まーベテランっぽかったし。裕福な旅行者が現地人から金をだまし取るなんて普通はありえないって分かってたんだろうな。
とりあえず今日の朝からの一部始終を説明。
そしてブライアンの主張を聞く。ブライアンはどうやら、僕が国境でビザ代が足りず、ビザ代分の50ドルをブライアンが貸したと主張しているらしかった。
「と言うか、そんなわけ無いじゃん!だって僕は今回の国境ではビザ取ってないんだもん!」
パスポートを見せれば一目瞭然だった。
僕はモヤレの国境で取った3国共通ビザしか持っていない。
ウガンダ入国時はビザをとっていないため、ウガンダのビザ代が足りないなんてありえないのである。
あまりにも簡単にブライアンの嘘は露呈。
これで話はこれで集結したかのように見えたが、警察官は「それでも家に連れて行ってもらったわけだし、ここまでの交通費とかは全部ブライアンが出したんだろ?だったらその交通費分の45,000シリングくらいは払ってやりなよ。」と言ってくる。
まあそれはそうなんだが、
「でも俺はこいつのせいで安いCatherine Hotelに泊まれなかったし、新たなホテルを探す手間も生まれた。そしてこいつのくだらない嘘のせいで今もこうして拘束されて時間を奪われている。俺がこいつに多少金を払うのはいいが、だったらこいつは俺にいくらくれるんだ?」
そう警察官に訴えるが、彼らの目は「どうせお前金あるんだから、少しくらい払ってやれよ…」と言っている。
いろいろ頑張って抗議したが、結局45,000シリング払うことになってしまった。
まあ遺憾だけど。
でも警察官の方たちは少しばかり好感を持てる人たちだった。なんとなくだけど。
今回の判決も見ようによっては温情判決だし。
これがケニアだったら警察官がブライアンと一緒になって、完全に僕をゆすりに来ていただろう。
ウガンダで本当に良かったと思った。
結局事件がすべて解決したのは12時近くになってからだった。
今日はもう疲れた。もう明日は一日動きたくない。
翌日の記事はコチラ↓
コメント