◆ルート
日本→中国→ベトナム→ラオス→タイ→ミャンマー→日本→ウズベキスタン→キルギス→カザフスタン→日本→イラン→UAE→イスラエル・パレスチナ→ヨルダン→エジプト
【テーベ】
現在のルクソールの場所に位置した古代都市。
古代エジプト時代を通して主要都市として栄えた。
特に新王国時代(紀元前15世紀~10世紀あたり)には、王国の首都としてその最盛期を迎える。
今でもルクソールの街中に神殿などの遺跡が残るが、そのほとんどがラムセス二世によって建築、増築されたものである。
◆2019.1.7
カイロからルクソールに向かうバスの中で目が覚めた。
時刻はAM3:00。
夜明けにはまだ全然早いこの時間に起きてしまった理由は、めちゃくちゃ寒いから!
クーラー効かせすぎじゃね?と思ったけど途中の休憩所でバスから降りたとき、外もそこそこ寒かった。
カイロもそうだけどエジプト全般的に夜はけっこう冷えるんだよね。
多分沖縄のほうが全然暖かい。
メインバッグを車内に持ち込んでいて助かった。
パーカー以上の防寒着を持っていないため、バッグから寝袋を出して座席に座ったまま寝袋にくるまる。
それでも寒いがこれ以上為す術がないため必死で寒さに耐える。
朝6時ころ、バスは予定どおりルクソールに到着。
そのままの足でホテルに向かうことにする。
街中で見かけた駅。
一瞬遺跡かと思った!
宿はボブマリーハウスという宿。
2人だったのでツインルーム。確かトータル1,000円くらいだった。
宿で朝食を有料で食べさせたもらいながら今日、明日の作戦会議。
ここルクソールは古くはテーベと呼ばれた場所で、神殿がいっぱいある場所なんです。
南北に走るナイル川を境にして、テーベは東側と西側に分かれており、
西側は「王家の谷と」呼ばれる王族たちの墓を中心とした「死者のための場所」が広がり、反対に東側はカルナック神殿を中心とした「生者のための場所」となっている。
それぞれ宿では「西側ツアー」や「東側ツアー」といった各種ツアーを申し込む事ができる。
がんばれば1日で「西側ツアー」と「東側ツアー」両方に参加してルクソールを1日で見て回る事ができるのだが…。
正直僕も相方もツアーは好きじゃない。
宿の人には「東側はバスがあるから自力で回るのも難しくないけど、西側はツアーに客を流すためにバスが全くないから大変だよ」と言われるが、まあ最悪歩けばいいでしょ。
ちなみに昨日から一緒に行動しているのは、全く宿に泊まらずヨーロッパをチャリンコで横断した馬鹿野郎です。
僕より確実にタフなので僕がOKなら彼もOKのハズ。
ということで今日は自力で、西側にある「王家の谷」、「ハトシェプスト女王葬祭殿」と東側にある「カルナック神殿」をまわることにします。
最悪の場合20kmくらい歩くことになりますが、まあうまくタクシーかローカルの車を捕まえましょ。
ちなみにチャリが借りれるという話もあったんですが、1日50ポンド(300円)らしい。
安くないのと借りに行くのがめんどいため今回はパス。
ちなみにこの時点で明日の予定も組んでいたんですが、その話は明日まとめて書きます。
一回ホテルで落ち着いたから気付いてしまったが、確実に体調崩したな…。
喉が痛いのと鼻水、咳が…。
確実に昨夜の寒さのせいだけど、何日かしても治らなかったら1日休みを入れよう。
あれだけカイロで休んだからなあ。いまはもう少し動きたい。
まずは王家の谷に行きます。
宿や駅、バスターミナルなどのダウンタウンはナイルの東側にあるため、西側の王家の谷に行く場合は、まずボートでナイルを渡ります。
ボート。
最初に声を掛けられたボートが1人10ポンド(60円)だった。
ぼられてるのかどうかはわからなかったが、まあそのくらいの値段ならいいかーということで即決。
2人だけ乗せたボートはすぐに対岸へ。
そっからはタクシーをキャッチ。
うまく見つかるかどうか不安だったけど、いっぱいタクシー走ってました。
王家の谷まで10kmくらいで、50ポンド(300円くらい)。
ちなみにここルクソールでは、Uberは範囲外のため使えません。
そのため相場がよくわからんけど、バスがない観光地だしこんなものでは?
ちなみにドライバーには「王家の谷の前で待ってて帰りも送ってやるよ」とひつこく言われましたが、お値段びっくり400ポンド(2,400円)。
当然却下しました。
すぐに王家の谷に到着。
なかなか立派な岩山に挟まれた渓谷だった。
王家の谷という名前に負けてないな。
ここ王家の谷にはエジプト新王国時代のファラオのミイラが埋葬された土地である。
新王国時代(紀元前15世紀~10世紀ころ)とは平たく言うと、エジプトが最も栄えたときらしい。
ツタンカーメンやラムセス二世、アメンホテプ四世などの名の知れたファラオたちもだいたいこの時代のファラオです。
全体像はこんな感じ。
KV1とかって書いてある所がそれぞれお墓になってます。
ここの入場料は200ポンド(1,200円)なんですが、チケット1枚でこのいっぱいあるお墓の中から3つだけ好きな所を選んで中に入れるんです。
早速チケット購入。
ちなみにラムセス4世、ツタンカーメン、後誰かもうひとり(忘れた)のお墓は特別扱いになっており、それぞれの特別チケットを買わないと入れません。
本当はツタンカーメンに入ろうかなーと思ったんですが、そっちは250ポンド(1,500円)と驚異の価格!
そんな払ってまで見たくないと思い諦め、代わりにラムセス四世(こっちは100ポンド、600円)の特別チケットを買うことに。
ちなみに写真を撮りたい場合は別途写真チケットを購入する必要があります。
300ポンド(1,800円)。高すぎるのでもちろんパス。
地図を見ながら入るお墓を検討。
ラムセス4世に加えて、メジャーどころのラムセス五&六世(一つのお墓にまとまっている)、ラムセス九世、タァウセルト&セトナクトのお墓に入ることにしました。
エントランスからエリアに入った後は、山間の道を歩いて進みます。
一応乗り物にも乗れるんですが、徒歩でも5分らしいので。
でも先が見えない。ほんとに5分で着くのかー?
と思ってたら不意に視界が開けた。
ここがお墓の中心部のよう。
ここから道が枝分かれしており、自分がみたいお墓にいけます。
最初に入ったのはラムセス五&六世の墓。
めっちゃ豪華です。
写真チケットないけど写真撮っちゃってます。
一箇所くらい写真撮りたいと思って、ちゃんと警備員に賄賂渡したからね。
一墓50ポンド(300円)。
ぶっちゃけ真面目にチケット買うより、賄賂渡したほうが安くすみます。
ちなみにここではこっそり写真を撮るのはやめたほうがいいです。
抜き打ちでカメラチェックされるので。
バレるとけっこう高い賄賂を要求されちゃいます。
これぞ象形文字って感じ。
圧倒される。
この後、ラムセス九世、タァウセルト&セトナクトに入りました。
写真は20ポンドまでなら撮らせてもらおうかなーと思ったのですが、両方30ポンドまでしか賄賂の値段が下がらなかったのでパス。
最後に入ったのはラムセス4世。
ここでは「写真撮っていい?」って訊くと、「撮ってもいいから早く行け」みたいなジェスチャーをされたので、堂々と撮らせてもらうことにしました。
特別チケットのお墓だから、写真チケットなくても撮っていいルールなのかな?
お次は王家の谷を後にし、ハトシェプスト女王葬祭殿に行くことに。
移動はタクシーで。
行きを送ってくれたドライバーが「帰りのタクシー見つけるのは難しいよ!」なんて言ってましたが、数十秒で見つかりました。
5kmくらいで30ポンド(180円)。
ハトシェプスト女王とは古代エジプト唯一の女ファラオです。
彼女が祈りのためにつくったのがこのハトシェプスト女王葬祭殿です。
相変わらずカラフルな内装。
左のファラオ?が持っているのはお酒らしいです。
象形文字の中にやたらリアルな鳥が。
こうしてみると天気良すぎるな。
ライオン。
剥げ掛けているが、アメン神だと思われる。
天井は夜空に星がぎっしり。
最後は東側のカルナック神殿へ。
再度タクシー(30ポンド)でナイルまで戻り、ボードでナイルを渡ります。
さっきは10ポンドだったけど、今回は5ポンドでわたれました。
渡り終わった所から少し歩いてバスを捕まえ、目的地に到着。
すげー人!そしてめちゃくちゃでかい!!
ルクソールではここが一番良かったかも知れない。
ちなみにここカルナック神殿は、エジプト最高神と呼ばれることもあるアメンを祀った神殿です。
その建築は新王国時代の複数の王を通して行われてきました。
建設に携わった王の中で代表的なのは、ラムセス二世やセティ一世です。
正面の門を抜けると、大ホールがあった。
大量の柱が立っている柱列室。
片方のオベリスクが折れちゃってます。
これってパリに持ってかれたやつじゃね?とか話してましたが、持ってかれたのは別の神殿(ルクソール神殿)のオベリスクでした。
別角度から。
神殿の外側は荒れ地のよう。
へんな顔の象形文字。
少し離れた高台から全体像を見る。
こがねむしみたいなやつ。
周りを何周かすると幸せになれるみたいで、廻ってる女の子たちがいた。
でっかい壁画。
ラムセス二世が捕虜を殺す所をえがいているらしい。
象形文字だけど、下のやつ彫り深すぎない…。
うっすいですが戦いの絵です。
カルナックから帰ってくるときに見た夕焼け。
エジプトは夕焼けが一番綺麗な国なんて言われるけど、本当かも知れない。
テーベの遺跡を見て思いましたが、やっぱエジプトってすごい。
でも、それもこれもすべてナイル川のおかげ。
この川が定期的に洪水を起こしたおかげで、エジプトの大地は水分と栄養を得ることができ、農作物などを育てることができたんだとか。
そうじゃないとこの雨が少ない地域で、こんなに豊かな文明は生まれないだろう。
目先の豊かさがあって、初めて文明は発展できるといういい例かも知れない。
明日はルクソールから行ける範囲で、少しだけ遠くに足を伸ばしてみます。
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